2025.04.01

相場 郁人CREI特任助教と長谷川大輔CREI特任講師のCREIワーキングペーパーNo.24 「The impact of flooding on real estate transactions in densely populated areas : Evidence from the 2019 Typhoon Hagibis in Japan(水害が人口密集地の不動産取引に与える影響:令和元年東日本台風における検証)」が、[Journal of the Japanese and International Economies] に掲載されました

活動記録

本研究では、2019年10月の台風19号(東日本台風)に伴う多摩川下流域の水害を事例として、都市部における水害が不動産取引に与える影響を検証しました。分析の結果、水害の発生により浸水地域の物件の成約価格は平均約6.0%下落したことが分かりました。マンション取引に関しては、このマイナスの効果は高層階においては統計的に有意である一方、低層階では有意な結果は見られませんでした。これは、洪水に伴う停電や断水の発生を考慮すると、高層階も洪水リスクと無縁ではないことを買い手が認識するようになった可能性を示唆しています。また、戸建住宅に対するマイナスの効果は、マンションよりも深刻であったことも分かりました。

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